冷え性に効果的な入浴剤である「塩風呂」について
冷え性だけでなく神経痛にも効果的な「塩風呂」
「塩の入ったお風呂なんて、なじみがない」とお思いになる方もいるかもしれませんが、日本の温泉の中で一番多いのは「食塩泉」なので、誰でも一度や二度は入られた経験があるはずです。
温泉のない海岸沿いの地域では、昔はよく海の水を汲んできては沸かして入浴していました。特に山間部にすむ人たちは波を怖がって、海水浴のかわりに海の水を沸かした塩風呂に入りに行ったものなのです。
このように古くからあった塩湯治ですが、家庭でもごく簡単にできます。
もちろん、海水や食塩泉には塩以外にも様々な成分が含まれていますので、全く同じというわけにはいきませんが、塩を入れるだけでもお湯が柔らかくなって、気持ち良く入浴できますし、身体をポカポカにあたためるという塩風呂の一番の効能を手軽に利用できます。
もともと温泉の中でも、食塩泉は「ぬくもりの湯」「熱の湯」と言われてきたほど、入浴後の温かさが長い時間消えないのです。頑固な冷え性に悩んでいる方は、塩風呂で温まったあと、すぐに布団に入るようにすれば、冷えて眠れないということはなくなるでしょう。
また、神経痛でお悩みの方も、痛みは冷えることによって増しますから、塩風呂に入れば痛みを和らげることにつながります。
塩風呂があたたかさを持続する理由は、入浴後に肌に残る塩のためです。塩が残っていると汗が蒸発しにくくなり、保温効果が得られるのです。
ですから、肌が特に弱い人でなければ、お風呂から上がるとき、シャワーなどで身体を流したりしないことが保温効果を持続させるコツです。
塩風呂の作り方
家庭で塩風呂をする場合、一般的な家庭の浴槽であれば、200g~1kg程度を溶かします。使用する塩は、「あら塩」が理想的です。
ただし、塩風呂を楽しむ際に注意していただきたいのは、毎日のように入りますと風呂釜を早く駄目にしてしまう恐れがあります。
また、塩風呂に入ったあとは、湯船をよく洗って塩分をキレイに流すことを忘れないでください。