冷え性に効果的なツボである「足の三里」について
つらい冷え性やのぼせに「足の三里」たたき
身体の他の部分は全く冷たさを感じさせないのに、手、足、腰など、特定の部分だけに不快な冷たさを感じる症状を一般に「冷え性」といいます。これとは逆に、熱があるわけでもないのに顔や頭だけが上気する症状を「のぼせ」といいます。
「冷え性」や「のぼせ」は自律神経の働きの乱れやホルモン分泌のバランスのくずれによって起こりますが、いずれにしても東洋医学では、身体の上下の血液循環のバランスが狂っていることが問題であると考えます。
東洋医学では、足や腰は冷えているのに頭部はのぼせているというような状態を「上実下虚(じょうじつかきょ)」と言い、身体の上下の血液バランスが狂っている典型的な状態であるといえます。
こうした「冷え性」や「のぼせ」を治すには、血液循環が滞りやすい場所である足に治療点を求めるとよいとされており、中でも「足の三里(さんり)」へのツボ刺激が効果的だといわれています。
「足の三里」の探し方と押し方
膝を立てて指先を脛骨(すねの骨)に当て、足首から膝に向かってなで上げていくと、少し盛り上がった骨にぶつかって指が自然に止まるところがあります。その点と、膝の外側のクリクリした骨{腓骨小頭(ひこつしょうとう)}の二点を結んだ線のほぼ中央にあるのが「足の三里」です。押すと足首の方までズーンと響く感じがあります。
ここを、中指の関節をこぶしからやや突き出すようにし、そこがツボに当たるようにトントンと強めに10~15回ほど叩きます。右足、左足と、順番に行なってください。
次に、一方の足をもう片方の膝の上にのせ、足先をつかんで足首をグルグル回します。ゆっくりと大きく、左右の足とも2~3分ずつ回してください。
このとき、さらに足の指も一本一本つまんで回すと血液循環が一層よくなって効果的です。