冷え性に効果的な入浴剤であるドクダミ湯について
冷え性だけでなく吹き出物などの肌のトラブルにも効果的な「ドクダミ湯」
「ドクダミ」は、日当たりがよく、湿った地質を好む多年草で、全国どこにでも自生しています。独特の強いにおいがありますが、昔から薬草として知られ、煎じて飲むことで血圧を下げるほか、皮膚炎や湿疹、おできの治療など外用にもよく用いられてきました。
現在でも、「ドクダミ」の花と茎と葉を乾燥したものは「十薬」という名で漢方生薬として市販されています。十薬というのは“十の効果がある”という意味で、「ドクダミ」は多様な効能を持ったすぐれた薬草として昔から漢方に用いられてきました。
「ドクダミ」を干して乾燥させたものや煎じた液体をお風呂に入れる「ダクダミ湯」も、その効能は古くから知られており、特に冷え性や生理不順に悩む方にはおすすめです。
血行が良くなって身体が芯からあたたまるだけでなく、薬草の成分が皮膚から浸透しますので、疲れがスッキリ取れ、ニキビや吹き出物、あせもなどの肌のトラブルも改善し、スベスベの柔肌にしてくれます。
「ドクダミ湯」の前準備
ドクダミ湯には、ドクダミを乾燥させてものを使います。花が咲いている5~6月に株を根から掘り取り、流水でよく洗って、泥やゴミなどを落とします。
次に刻んで、身近にある空き箱かざるに入れ、風通しの良いところに日干します。刻むのは、水分蒸発の面積を大きくして短時間で乾燥させるためです。
途中で上下を返して全体を日に当て、日が落ちる前に取り込み、翌日また日なたに出すという要領で3日ほど干してください。取り込むのを忘れたり、長く干しすぎたりすると、薬効が落ちてしまいますので、注意してください。
乾燥したら紙袋に入れ、口をしっかり縛って風通しのよい場所に保存するのが長持ちさせるコツです。ビニール袋などはカビが生えやすいため、保存には適しません。
乾燥させて保存しておけば、一年中いつでも使えるし、ドクダミ特有の悪臭もなくなります。
「ドクダミ湯」の作り方
カラカラに乾燥したドクダミ約100gを、木綿の手ぬぐいを二つ折りにして作った袋か、ガーゼで作った袋に詰めて、浴槽に水から入れて沸かします。
給湯式のお風呂の場合は、50gのドクダミに対して500mlの水を入れ、これを鍋かやかんで20~30分ほど煎じて作った液を浴槽の湯の中に入れる方法もあります。